「兵役による空白期間を経て、BTSの人気は以前と同じなのか?」
BTSが7人での本格的な活動を再開した時、多くの人が気になっていたのはこの点だったのではないでしょうか。
その答えを示すような数字が、2026年の**BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’**北米公演から出てきました。
12都市。
31公演。
全31公演が完売。
そして観客動員数は約192万人。
さらにロサンゼルスのSoFi Stadiumでは、新たな記録まで生まれています。
これは単なる「BTS復活」のニュースではありません。
むしろ今、こんな疑問が浮かんできます。
BTSは兵役による空白期間を経て、以前よりさらに大きな存在になったのでしょうか?
北米だけで192万人、31公演すべて完売
BIGHIT MUSICによると、BTSは今回の北米ツアーで12都市を回り、合計31公演を開催。
その全31公演が完売し、約192万人を動員しました。
これは単に「人気K-POPグループのツアーが成功した」というレベルの話ではありません。
約192万人という数字は、BTSが世界最大級のライブ市場で依然として巨大な集客力を持っていることを示しています。
そして重要なのは、BTSが数年間にわたり通常の7人でのグループ活動を行えなかった後に、この数字を記録したことです。
ポップミュージックの世界では数年という時間は非常に長いものです。
新しいアーティストが登場し、流行も変わります。
それでもBTSを待っていた観客は消えていませんでした。
むしろ今回の数字を見る限り、その熱量はさらに大きくなったようにも見えます。
SoFi Stadiumだけで4公演、約28万2000人
北米ツアーのフィナーレとなったのが、ロサンゼルスのSoFi Stadiumです。
BTSは9月1日、2日、5日、6日の4日間にわたって公演を開催。
この4公演だけで、約28万2000人を動員しました。
BTSは2021年にも「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE – LA」でSoFi Stadiumにて4公演を開催しています。
つまり2021年と2026年を合わせると、
SoFi Stadiumで合計8公演。
累計観客数は約49万6000人に達しました。
BIGHIT MUSICによると、BTSはSoFi Stadiumで最も多く公演を行ったアーティストとなり、グループとしての累計観客動員でも記録を樹立しました。
SoFi Stadiumは小さなコンサート会場ではありません。
NFLのロサンゼルス・ラムズとロサンゼルス・チャージャーズが本拠地とする、アメリカを代表する巨大スタジアムです。
そこで一度満員にするだけでも簡単ではありません。
BTSはそれを繰り返しています。
ロサンゼルスが「BTS WEEK」を宣言
BTSの影響はスタジアムの中だけではありませんでした。
ロサンゼルス市は**9月1日から8日までを「BTS WEEK」**と宣言。
市庁舎もBTSを歓迎するため赤くライトアップされました。
北米のほかの地域でも同様の動きが起きています。
トロントではコンサート開催週末が「BTS Weekend」とされ、Yonge Streetの一部が一時的に**「BTS Boulevard」**と呼ばれました。
イリノイ州でも8月27日と28日が**「BTS Day in Illinois」**と宣言されています。
これはBTSのコンサートが単なる音楽イベントではなくなっていることを示しています。
数万人のファンが一つの都市に集まれば、ホテル、飲食店、交通、ショッピングなど地域経済にも大きな人の流れが生まれます。
BTSのツアーそのものが、一つの都市イベントになりつつあるのです。
なぜ兵役後も人気が落ちなかったのか?
ここが今回の数字で最も興味深い部分です。
一般的なポップグループにとって、数年間にわたる活動の空白は大きなリスクになります。
ファンの関心が薄れる可能性もあります。
新しいスターも次々と登場します。
しかしBTSの場合、7人での活動が止まっている間も、メンバーそれぞれがソロ活動を展開しました。
RM、JIN、SUGA、J-HOPE、JIMIN、V、JUNG KOOK。
それぞれが自分の音楽や個性を見せながら、BTSという名前そのものは世界の音楽市場から消えませんでした。
そして「7人が再び揃う日」を待つ時間が長くなればなるほど、完全体BTSへの期待も大きくなっていきました。
今回のARIRANGツアーは、その蓄積された期待が一気に爆発した結果とも考えられます。
「復活」ではなく「第2章」の始まり?
だから今回のBTSを単純に「復活」と表現するだけでは足りないのかもしれません。
北米だけで、
192万人。
31公演。
31公演すべて完売。
そしてSoFi Stadiumでは累計8公演、約49万6000人。
これらの数字を見ると、BTSは空白期間から以前の位置に「戻った」のではなく、新しい段階に入ったと見ることもできます。
特に興味深いのは、BTSのファン層が単純な若年層だけに限定されていないことです。
長期間BTSを応援してきたARMYに加え、メンバーのソロ活動をきっかけにBTSを知った新しいファンも存在します。
7人の個人活動が、結果的にBTS全体への入口を増やした可能性もあるでしょう。
「ARIRANG」という名前にも意味がある
今回のツアータイトルが**「ARIRANG」**であることも象徴的です。
「アリラン」は韓国を代表する伝統民謡の一つです。
ロサンゼルス公演では、BTSの5枚目のスタジオアルバム『ARIRANG』に収録された「Body to Body」で、伝統民謡「アリラン」のメロディーが取り入れられました。
その瞬間、SoFi Stadiumでは韓国国旗を掲げるファンの姿も見られました。
アメリカの巨大スタジアムで、世界各国から集まったファンが韓国の伝統的な旋律を聴く。
これは現在のK-POPの立ち位置を象徴する光景だったのかもしれません。
BTSは韓国的なものを隠して世界市場に進出したのではありません。
むしろ韓国的な要素そのものを世界的なポップカルチャーの中に持ち込んできました。
ARIRANGワールドツアーはまだ終わっていない
そして重要なのは、約192万人という数字が北米公演だけの数字だということです。
ARIRANGワールドツアーそのものはまだ続きます。
BTSは10月2日のコロンビア・ボゴタ公演を皮切りに、リマ、サンティアゴ、ブエノスアイレス、サンパウロなど南米各地を巡る予定です。
特にコロンビア、ペルー、アルゼンチンでは、7人完全体のBTSとして初めて公演を行います。
つまり、ARIRANGワールドツアー全体の最終的な観客動員数はさらに大きくなる可能性があります。
BTSは本当に以前より大きくなったのか?
もちろん、人気を一つの数字だけで判断することはできません。
ストリーミング、アルバム、SNS、チャート、ツアー収益など、評価する方法はいくつもあります。
しかしライブ市場には非常に分かりやすい指標があります。
実際に何人がチケットを買って会場まで来たのか。
その答えが北米だけで約192万人でした。
兵役による空白期間を経て、BTSの人気が落ちたのではないか――。
少なくとも今回の北米ツアーを見る限り、その心配とは逆の現象が起きています。
BTSはアリーナに戻ってきたのではありません。
スタジアムに戻ってきました。
そして31公演すべてを完売させました。
だから今、問うべきなのは、
「BTSは兵役前の人気を取り戻せるのか?」
ではないのかもしれません。
むしろ、
「7人が戻ったBTSは、これからどこまで大きくなるのか?」
その答えを探す段階に入ったのではないでしょうか。